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東大寺と正倉院(奈良県) [近畿地方の旅]

正倉院
正倉院は、東大寺大仏殿の北北西にあり、かつては東大寺によって管理されていた校倉造(あぜくらづくり)の大規模な正倉(高床倉庫)である。現在の管理は宮内庁が主管になっている。
                               (Shutterstock my portfolioに掲載)
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幾度か東大寺を訪れているが正倉院は初めて、教科書等で写真はみていたが、その大きさに驚いた。

正倉院の宝物収蔵は、天平勝宝8年(756年)、光明皇太后により聖武天皇遺愛の品々が東大寺の廬舎那大仏に奉献されたのが始まりと云う。以降、天平文化を中心とした美術工芸品など多数の皇室財産(現在は国有財産)を収蔵している。

建立時期は不明らしいが、最初の宝物献納があった天平勝宝8年(756年)前後と推察されている。以降千年以上に渡り宝物を守ってきたが、現在では大部分の宝物は新しく作られた宝庫に収められている。

東大寺大仏殿
東大寺は、天平13年(741年)国家の安寧と隆昌を祈願し、聖武天皇により日本六十余州に国分寺・国分尼寺(金光明寺・法華寺)建立の詔が発せられた折、この全国に建立された国分寺の中心をなす「総国分寺」と位置付けされた。本尊は盧舎那大仏、華厳宗大本山、正式名称は「金光明四天王護国之寺(きんこうみょうしてんのうごこくのてら)」と云う。
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大仏殿は天平勝宝4年(752年)に開眼供養の後、治承4年(1180年)兵火で焼失、建久6年(1195年)には再建されたが、永禄10年(1567年)再び兵火により炎上した。その後しばらく再建されず、大仏は露座であったが、宝永6年(1709年)に再建された。
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大仏殿(金堂)は創建当時と比較して約4分の3の規模だが、木造建築物としては世界最大らしい。

盧舎那大仏
聖武天皇は河内国知識寺に詣でた折、華厳経の教えを所依とし民間のちからで盧舎那仏が造立され信仰されている姿を見て、盧舎那大仏造立を強く願われ、天平15年(743年)「大仏造顕の詔」が発せられた。

盧舎那大仏造立にあたっては「華厳経」の教理と巨大な仏像の鋳造方法や相好などが研究されて、紫香楽宮(聖武天皇離宮)の近く甲賀寺にて建造が始められたが、山火事など不穏な出来事が続き中止、天平17年(745年)から金鍾山寺の寺地(現在の東大寺)で建造が再開された。完成は天平勝宝4年(752年)、大仏開眼供養会が盛大に厳修された。
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盧舎那仏は、釈迦如来の別名、左手で宇宙の智慧を、右手に慈悲をあらわしながら、人々が思いやりの心でつながり、絆を深めることを願っておられるらしい。
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四天王像
大仏殿(金堂)には本尊の盧舎那大仏はもとより、大仏の脇侍(きょうじ)である如意輪観音・虚空蔵菩薩、仏教を守護する四天王の仏像が置かれている。

四天王は、帝釈天に仕え仏教を守護する四神、持国天・増長天・広目天・多聞天のことである。
大仏殿の盧舎那大仏の後方に広目天と多聞天が控えている。四天王なので本来4体あるはずであるが、永禄10年(1567年)兵火による焼失のあと、江戸時代の復興ではこの2体しか作られなかった様である。

広目天は西方を護る守護神、筆を持ち巻物に何かを書き留めている姿で表現される。
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多聞天は北方を護る守護神、独尊では毘沙門天と称される。宝塔を捧げ持つ。
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二月堂
二月堂は、東大寺の仏堂であり、十一面観音を本尊とする。旧暦二月に「お水取り」が行われることから「二月堂」という。

二月堂は東大寺を襲った二度の兵火からは焼失を免れたらしいが、寛文7年(1667年)お水取りの最中に失火で焼失し、その後再建され現在に至る。平成17年(2005年)国宝に指定された。
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「お水取り」は、二月堂本尊の十一面観音を祀る懺悔祈祷の厳行であり、天平勝宝4年(752年)に始まるらしい。「お水取り」の通称は、東大寺領であった若狭の荘園から水を運搬して来たことに由来すると云う。心身を清めた僧(練行僧)が二月堂回廊で松明を持って走る行法が有名である。

階段上の茶店から撮影、名物は「わらびもち」・・参拝前の一服。
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東大寺は平成10年(1998年)に古都奈良の文化財の一部として世界遺産に登録された。
東大寺の大仏殿(金堂)、盧舎那大仏、二月堂、正倉院は国宝である。

東大寺付近地図


(2023年5月中旬 撮影機材 Nikon Df )
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